出願した特許について特許庁から Office Action(拒絶理由通知書など)が届いた場合、特許請求の範囲や明細書などを補正したり、意見書を提出したりするといった「応答」を行う必要があります。

特許事務所に応答を依頼している場合、Office Actionの内容を踏まえた「応答指示レター」の作成は、ページ数こそ少ないものの、神経を使う作業です。

さらに、海外の特許事務所(現地代理人)への英文メールは、時差を考慮しても、相手に正確に意図が伝わり、次に何をすべきかが明確に伝わる文面にする必要があります。

この記事では、以前は特許事務所で Office Action の要約を担当し、現在は Office Action や応答文書の翻訳に携わっている「KORREPET(コレペット)」ブログ担当が、AIを活用して Office Action への応答案を瞬時に作成する方法をご紹介します。

妥当な応答は、正確な読み込みから


Office Action に対して適切に応答するためには、まず Office Action の内容を正確に把握する必要があります。論点、相手の主張、その主張を支える根拠を整理することで、自身の主張や根拠も的確に準備できます

以前の投稿では、AIを使った Office Action の要約・翻訳や、AIとの壁打ちを通じて必要な箇所を読み込む方法についてまとめました。

いきなりレターを書き始めない

議論に関する文書は、いきなり1文目から書き始めるよりも、まず全体像を整理してから書くほうが効果的です

以前の投稿では、失敗しない英文メールを書くためのポイント3つを紹介しました。

  • ポイント① 伝えたいことを箇条書きにする
  • ポイント② 日本語でも書いてみる
  • ポイント③ 大事なのは「自然な英文か」や「丁寧な文章か」でななく「何をしてほしいかが分かる文章」

書き始める前のひと工夫が、伝わる文章への近道になります。

箇条書きからAIで下書きし、AIとの壁打ちでレターを完成させる

適切に整理された箇条書きがあれば、AIを活用して意図を反映したレターを簡単に作成できます。

自分が一から書いたレターはセルフチェックが甘くなりがちですが、第三者のような立場にあるAIが作成した下書きを確認することで、情報の漏れや分かりにくい点にも気づきやすくなります。

オールインワンAI言語サービス「KORREPET(コレペット)」の「メール文作成機能でも、箇条書きの情報から日本語と英語のレターを生成できます

「質問があればどうぞ」のチャット欄からは、壁打ちでメール文をブラッシュアップできます。

たとえば、上の図で作成したレターでは、補正書と意見書の内容は指示できたものの、作成後にそのまま特許庁へ提出してよいのか、あるいはドラフトを一度自分に送ってほしいのかという指示が漏れていたことに気づけます。チャット欄を使って追加の内容を送ると、AIがレター全文を再出力します。

出力言語は、日本語のみ、英語のみ、「日本語と英語」から選択できます。「日本語と英語」で出力すると、箇条書きの日本語、日本語レター、英語レターの順に参照できるため、内容の整合性や英訳の妥当性をまとめて確認できます。

出願明細書のようにある程度まとまった分量の文書とは異なり、文字数が少ない、翻訳の原稿となるようなまとまった日本語の文章になっていない、といった事情から、応答指示レターは翻訳の外注が難しいというお困りの声をよく伺います

そのため、短文や断片的な情報しかないケースでも、AIを活用して実務で使えるレターの形に整えられる点は、実務上の大きな助けになります。

KORREPETが、知財実務におけるストレスの軽減や業務の円滑化につながれば幸いです。

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